耐熱材料は、航空機ジェットエンジンや火力発電所のガスタービンなどに使われています。本研究室では、ジェットエンジン圧縮機に使われているTi合金や、種々の高温機器で使われることが期待される高温形状記憶合金に注目して、鍛造などプロセスを駆使した組織制御とそれに伴う高温力学特性向上を目指しています。さらに、最近注目されているプロセスである3次元積層造形による高性能材料創製、新規構造材料として期待されているハイエントロピー合金の耐熱材料や形状記憶合金への応用に挑戦していきます。
プロセス温度を変えることで組織制御し、 クリープ寿命を2倍にすることができました。 相反するクリープ特性と疲労特性をバランスよく 向上させるプロセス方法を開発しています。
新しく設計したTi合金の粉末を作製し、 3次元積層造形材を作りました。 現在クリープ特性について調べています。 鍛造材では作り得ない組織が高温力学特性を Drasticに向上させることが期待されます。
ハイエントロピー合金は等原子比で構成することにより、結晶構造の 歪みや拡散係数が遅くなることにより、高強度を示します。 この特徴を用いて、耐熱材料への応用に挑戦しています。
形状記憶合金は、通常100℃以下でしか 形状回復しませんが、300℃以上の高温でも 回復する形状記憶合金の研究をしています。 優れた特性をもつ合金が開発されれば、 ジェットエンジンの動的部材に使われる 可能性があります。 左図は、400℃から450℃の間で完全に回復する ことを示しています。右図は、そのような合金に 形成される美しい双晶組織です。
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